素材も料理もンダモシタ~ン!-小林農家のごちそうバル


掛け流しのミネラルウォーターで育つチョウザメ!

チョウザメのロースト

五品目は、「炭とオーブンの2種の火入れで焼いたチョウザメ」

チョウザメの切り身の回りを炭火で焼いた後、オーブンでじっくりとロースト。
この火の入れ加減が絶妙で、ふんわりと、且つ、しっとりとした焼き上がり。
付け合わせは、ホリケンファームのほうれん草とわさび菜で、全体をまとめるのが、甘酸っぱくフルーティーな香りのマンゴービネガーソース。

キャビアに注目が集まっていますが、肉質がしっかりして旨味のある白身であるチョウザメの魚肉は、生で食べても火を入れても良し。宮崎を代表する食材として、もっと使われて欲しいですね。

萩野裕樹さん

こちらが、チョウザメ養殖業の萩野裕樹さん。「みやざき西諸チョウザメ普及促進協議会」の会長。
小林市は水に恵まれていて、水温もチョウザメに合っているので、寸(長さ)も丸み(太さ)もバランス良く育つのだとか。
「チョウザメは、全国に3桁の養殖業者がいるが、小林では掛け流しの水で贅沢に養殖をしている。
ファミリーマートで販売されているミネラルウォーター「ファミマの天然水-霧島-」の工場から100mしか離れていない池で育てたチョウザメは、刺身でも食べられるほどで、その肉質には自信がある。」
と萩野さんは誇りを込めて語ります。

和牛の肩ロースのロースト

六品目は、「なかにし和牛の肩ロースのロースト カリカリスパイシーに仕上げた須木栗のコンディメント」
これまた絶妙に火入れされた、柔らかで濃厚な味わいの肩ロースは、噛みしめると脂の甘さがと赤身の美味さが染み出しますが、ここに肉汁を受け止めた栗のペーストを合わせ、更に栗をカリッと焼いて薬味(コンディメント)として使うという驚きの技法。
ちょっとスパイシーな栗が、ほどよいアクセントになっていました。

小川和子さん

その須木栗の生産者である小川知子さん。
須木栗の中でも特に評価の高い栗を育てることで有名な生産農家で、農協婦人部にも所属し、現在は好きブランディング事業にも携わり、6次産業商品の開発も行ってらっしゃるのだとか。

お話を伺うと、栗の木の下で歌を歌ったり、声をかけたりして愛情を込めて栗を育てられているとのこと。
小林市須木築は、昼夜の寒暖の差が大きいため、実が締まって大きく香りの良い栗が育つのだそうです。
「栗は冷蔵庫で保存すると甘みが増すので、収穫したものをすぐに食べるのではなく、冷蔵庫に3週間入れておいてから食べると良い。調理する際は、茹でるより蒸す方がいい。」
という蘊蓄も教えていただきました。

 

そして宴は終盤へ

フレンチ雑炊

締めに出てきたのは、「チョウザメの出汁と小林天然水で作ったフレンチ雑炊」
チョウザメはコラーゲン豊富なので、その骨や皮を煮出した出汁にもコラーゲンが豊富に含まれていて、アンチエイジングに嬉しい一皿。
ここまで、たくさんの料理をいただいてきましたが、さっぱり、さらりとお腹に納まりました。

“みごて”デセール

最後のデザート、「川崎パティシエの“みごて”デセール」は、サヴァランでいいのかな?
すき酒造の栗焼酎「栗極(くりきわみ)」を含ませ、カスタードとカシスの2色のソースでいただきます。
これがまた、もう入らないと思っていてもぺろりと平らげられてしまう美味しさ。まさに「見事な」デザートでした。

市役所職員の説明

小林市は、方言を使ったポスターでも有名。
【宮崎県小林市が本気出す】住民の素材投稿によって作られる「方言ポスター」がプロ顔負け
参照元:creive
「てなんど小林プロジェクト」は、広告業界からも注目を集める取り組みとあって、小林市役所の職員の皆さんも、PRに熱が入ります。

そんな小林の皆さんの熱い思いを感じることのできた「小林農家のごちそうバル」でした。
豊かな森と水によりはぐくまれた、極上の食材と、それを支える、とてつもない熱量を持った生産者の皆さん。
今回お会いした以外にも、たくさんの素敵な方々がそれぞれの道に取り組んでらっしゃることでしょう。
これからも小林と西諸の取組を注目していきたいと思います。

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この記事を書いた人

2014年4月からテゲツー!ライターに参加。
趣味は料理で、2016年からフードアナリスト、2018年からは冷や汁エバンジェリストとしても活動中。
2020年4月に宮崎での7年間の単身赴任生活を終え、2022年3月まで東京・新宿にある宮崎県のアンテナショップを統括した後、さいころ株式会社を設立、同社代表取締役。
テゲツー!のアドバイザーで後見人的な人で、玄人受けするその記事にはファンも多い。

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