ルッコラ美人が宮崎の地から始めるソーシャル農業とは


石川美里さん

2018年の目標は年間20本記事を書くことと初詣で誓ったさこっちです。

さて、時代が平成になって30年目になります。リーマンショック発生から早10年。そして、東京オリンピックまであと2年です。
そんな時代の最中、さこっちはある噂を聞きつけ、アポを取って新富町の小さな畑に取材へ行ってきました。

そこには、採れたてのルッコラを手に持つ美人が待っていたのです。

その方は石川美里さん。兵庫県生まれの27歳で、昨年9月27日に宮崎県新富町へ移住してきたばかりです。
なぜ新富町へ? なぜルッコラ? 分からないことだらけだったので、いろいろと聞いてみました。

 

日本全国が抱える社会問題に宮崎から取り組む

畑で作業中の石川さん

現在、日本の農業は衰退の一途を辿っています。
農業人口の高齢化や担い手不足のほか、TPPなどの時代の波によるものもあり、1965年には1,150万人以上いた農業従事者も、1990年には約500万人に減少、さらに2015年には約200万人にまで減少しているのです。※1
農業を基幹産業としている宮崎県も例外ではなく、農業従事者も減少し、今ではその約7割が60歳以上となっています。※2
※1 2016年農業構造動態調査(農林水産省)
※2 県農政水産部

そのような状況が続くと、手付かず農地、つまり耕作放棄地が増えていってしまい、雑草や害虫が増え、周辺の農地に影響をもたらすほか、景観にも悪影響を与えかねません。
このような社会問題の解決への一助となるべく、耕作放棄地を農地として再利用させ、定年退職後の高齢者を雇用することで生産者を確保し、低価格のオーガニック野菜を生産・販売し地域を活性化する取り組みを、新富町と一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(通称:こゆ財団/新富町)と(株)ボーダレス・ジャパンが連携してスタートさせました。
石川さんは、元々ボーダレス・ジャパンの社員で、現在はそのプロジェクトの一環として新しく立ち上げられた、みらい畑株式会社の代表取締役を務めています。

とはいえ、まだまだこのプロジェクトは始まったばかり。
石川さんもまだまだ農業の世界では初心者。
現在、地域の農家さんなどにアドバイスをもらいながら、約15アールの畑にルッコラとカブとニンジンをそれぞれ5アールずつ試験的に栽培しています。

 

宮崎では珍しい農産物“ルッコラ”

ルッコラ

ところで、ルッコラって皆さんご存知ですか?
ピザやサラダのほか、肉料理の付け合わせでよく使われ、ベータカロテン、ビタミンCやK、ミネラルなども豊富で栄養価の高い野菜ですね。宮崎県内ではその生産量はほとんどなく、新富町でごくわずか作られているのみだとか。
石川さんは、温暖な宮崎だとある程度年中栽培でき、限られた面積で、2か月程度で収穫できるため、取り掛かりとしてルッコラを選んだのだそうです。

そのルッコラはまだ生産量が少ないため、新富町内の無人販売所や、宮崎市内ではテゲツー!でも何度か紹介した「若草HUTTE」でのみ購入することができます。

若草HUTTEで販売されているパッケージ

ちなみに、カブもこのようなパッケージで販売されています。

今後、新富町内でさらに80アールほどの耕作放棄地の活用や、腰を曲げなくても良い露地高設栽培の実現に向けて取り組む予定の石川さん。
「現在に至るまでいろいろな人に助けられてきたので、この事業で結果を出して、恩返ししていきたい。まず、この新富町でモデルケースを作って、宮崎発のソーシャルビジネスとして全国に広めていきたい」
と夢を語ってくれました。

 

採れたてのカブを生でかじってみた

蕪

取材中、石川さんがおもむろに赤カブを抜いて「食べてみますか?」と言われました。
ピーマン、玉ネギ、キュウリは大の苦手ですが、カブなら食べれます。でも生で!?

蕪の皮を剥く

「ナイフを忘れてしまいました」と、赤カブの表皮をガシガシと手で剥いた石川さん。
可愛らしい見た目とのギャップがすばらしいです。
でも、カブって煮て食べるか、生だとサラダでしか食べたことないし、サラダはすごく薄くスライスしてたような・・・。
しかし、ニコニコして勧めてくる石川さんに負けて、恐る恐るガブリ。

蕪にかぶりつく

「!?」。
一瞬何を食べていたか分からなくなるような錯覚を覚えるほどの甘さ。お世辞ではなく、本当にフルーツのようでした。何でも、最近の冷え込みで甘さが増したとのこと。
それにしても、カブを生で食べたらこんなに甘くて美味しいなんてビックリしました。これは初体験。
「サラダはもちろん、この赤カブを使って冬にほっこり温まるピンクポタージュにすると美味しいですよ」と言われました。
このピンクポタージュのレシピは、先ほど紹介したパッケージに書いてあるので、ぜひ手にとってお買い求めください。

 

新富町を全国で最も農業がしやすいまちに

石川美里さん

新規就農者の場合、農地の確保や技術支援を受けることは大きな困難を伴います。地域に縁のない移住者であればなおさらのこと。
そこで、こゆ財団は新規就農者と地域とを結ぶハブとしてサポートすることで、双方の不安を払拭し、事業を開始する前から新規就農者を地域が応援できる体制を整えているのです。

PCで作業中の石川さん

このように、大きなサポートを受けて、経済的に不安を抱える高齢者の雇用を創り、日本の農業人口の増加と地域の活性化に貢献したいという大きな夢に向けて、新富町からスタートした石川さん。

今後の彼女の取り組みに要注目です!

 

さこっちプロフィール寄稿者:さこっち

宮崎の音楽・食・人が大好き。
ピーマン、キュウリ、タマネギなど、宮崎特産の野菜が苦手という斜め上をいくライター。
現在は、宮崎の魅力を発信し、他県から移住してもらえるよう取り組んでいる。


投稿者 宮崎てげてげ通信ライター

宮崎てげてげ通信ライター
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