ヨガイベント「太陽礼拝108回」お寺の本堂で己と向き合う120分


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2018年も、そろそろ終わりを迎えようとしていますね。

今年も色んなことがあったなぁ、あっという間だったなぁ、、なんて、それぞれ想いを馳せ始めている頃ではないでしょうか。

今回はそんな年の瀬にピッタリかつ、ユニークなイベントの模様をお伝えします。

12月22日、3連休初日の年末とは思えないほどにあったかい朝に、やって来たるはなんと、寺。

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このなんとも厳かな雰囲気、、まさにお寺って感じや。。

こちらは田野町にある浄土真宗本願寺派・西導寺。

お寺っていうとなんだか現代人にとっては縁遠い場所のような気もします。

でも西導寺では住職さんの「お寺をもっと身近に感じて欲しい」という願いから、マルシェや音楽ライブなど、色々なイベントが盛んに行われているんです。

お寺×ヨガ×和太鼓!己と向き合う120分

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「108 SUN SALUTATION(太陽礼拝108回)」と銘打たれた本イベント。

お寺の本堂で、和太鼓の鼓動がこだまするなか太陽礼拝と呼ばれるヨガの動きを108回繰り返しながら、1年を振り返り、自分との対話の時間を設けよう、という趣旨のものです。

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本イベントを主催するのは、宮崎市出身の若手ヨガインストラクター・福留有哉さん。

市内でヨガサロン「SILKAID(シルクエイド)」を営みながら、イベントやワークショップなども精力的に取り組まれており、この「太陽礼拝108回」も昨年に続き2回目の開催だとか。

今回は福留さんのサロンの生徒さんなど、ヨガ経験者15名ほどが参加されました。

橘太鼓・響座によるオープニング演奏

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「太陽礼拝108回」の肝となる、和太鼓のバックミュージック。

担当するのは福留さんと同世代で親交が深いという岩切響一さんら「橘太鼓 響座」のメンバー達。

宮崎の太鼓チーム「響座」といえばとても力強い演奏が魅力であり、祭やイベントなどで聴いたことのある方も多いでしょう。

そんな彼らがヨガをやっている間、生でずっと太鼓を奏でてくれるんです。

なんという贅沢なBGM!

住職による、よく分かる「煩悩」の話

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オープニングの次は、仏教の概念である「煩悩」についての法話タイム。

人間には108つの煩悩があって〜、とかよく聞きますよね。

その煩悩について、西導寺の川添泰教住職が分かりやすく話してくださいました。

「煩悩」とは、読んで字のごとく私達の心を煩わせ、悩ませる心の苦しみ。

それは他でもない、自らの心の作用によって発せられるものなんですね。

108ある煩悩のうち、最も根源的な次の3つの煩悩を「三毒」と呼ぶのだそう。

貪欲(とんよく)・もっともっとと欲しがる心
瞋恚(しんに)・怒りの心
愚痴(ぐち)・ねたみの心や愚かさ

…なんかもう、毒まみれですみません、、と聴きながら反省しました。

煩悩を祓うとか、なくすとか言いますけど、むしろ己の煩悩としっかり向き合い、うまくコントロールしていくことこそ大事なのかも知れません。

法話で気持ちも引き締まったところで、いよいよスタートです。

ヨガの重要な要素が詰まった基本の動き・太陽礼拝

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太陽礼拝とは9つのビンヤサ(動作)からなる、ヨガの基本とも言うべき一連のポーズです。
(※ビンヤサの数は流派等によって様々なんだそう)

呼吸の数やタイミング、視線の位置なども決まっています。

深い呼吸をしながら全身を大きく使ってビンヤサを9つ繋いで、1回。

それで大体1分くらいかかるので、108回やると2時間くらいかかるんです!ひええ。

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実は僕も、先日別の機会に福留さんから教わって以来、毎朝5回の太陽礼拝を習慣にすべく取り組んでいるところ。

それだけでも結構シャキッと目覚めますし、10回もやればそれなりに疲れます(笑)

なので、108回ぶっ通しでやるというのは途方もないことであり、こういってはなんですが、なかなかにクレイジーです。。(汗)

太鼓のビートで高まる集中力

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大変なのは参加者だけではありません。

響座のメンバーも、皆が太陽礼拝をやっている横でずっと太鼓を奏で続けるので、相当にハードそう。。

一定のリズムで刻まれるビートの作用で、集中力がより高まり、次第に自分の内面世界へと深く深く誘われていくような感覚になってゆきます。

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カウントが20回、40回、半分を過ぎ、、そして後半に差し掛かり、太鼓の鼓動もぐんぐんとヒートアップ。

皆さん長い道のりの中で、相当に疲れが溜まってきているはずですが、、

それぞれのペースで休憩を挟みつつ、ひたすら回数を刻んでいきます。

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福留さんはサンスクリット語でビンヤサのカウントを続けながら、参加者の姿勢を正したり、体をほぐしたりと、一人ずつ丁寧にサポート。

一方僕はといえば、疲れるたびに写真撮影などに逃げるのでありました(煩悩よ、、)

100回を越え、いよいよクライマックスへ

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いつしか太鼓は鳴り止み、福留さんのカウントと、皆さんの呼吸の音だけが本堂にこだまします。

体力的には相当キツいはずですが、一方で皆さんの集中力が極限まで高まっていることを感じます。

言葉にするとチープですが、ピンと張り詰めた空気感のなか、ひとりひとりからオーラが神々しく発せられているような、、そんな気さえしてきます。

開始から2時間あまり、正午をまわった頃。

最後のカウントが唱えられ、ついに108回の太陽礼拝が終了。

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静寂の中、体を横たえてクールダウンする参加者の方々。

一人も脱落することなく、見事にやり抜かれたその姿にはただただ敬服するばかり。

「キツかったけど先生のサポートのおかげで達成できて、スッキリした気分になれた!」

「最初は色んな考えごとや雑念と向き合いながらだったが、次第に”無”になっていく感覚があった。体は疲れているが、心はとても軽い。」

参加者の方からは、そんな感想を聞くことができました。

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最後に、響座の皆さんによるミニコンサートが開催。

近所の保育園児や住民の皆さんも加わり、大いに賑わい、和やかな雰囲気のなかイベントが終了しました。

「インドに修行に行ってきます!」

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ヨガの裾野を広げるべく次から次へとイベントやチャレンジを継続する福留さん。

なんと、本イベントの1週間後から1ヶ月、ヨガの修行の旅に出られるのだそう!

ヨガのルーツとなるインドに向かい、師匠の下で厳しい修行の日々を送ることになるようです。

その様子に密着取材!というワケにはいかないですが、、

彼のチャレンジ、そして今後の展望など、聞きたいことがたくさんあるので、帰国されたら是非インタビューしたいと思っています。

そちらも、ぜひお楽しみに!

ではでは。

【宮崎のヨガサロン SILKAID】

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この記事を書いた人

「おもしろきこともなき世をおもしろく」がモットー。
人を楽しませることが大好きです。
が、周りからの評価は「いいやつなんだけどね…」というのがもっぱら。つらいです。強く生きよう。

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